中国の源氏物語とも

以前、大陸で、紅楼夢マニアさん=紅迷(ほんみい)の医者が書いた本を買ってきてた。さて学校も卒業、国家試験も済んで時間もできたし読んでみようか、と取り出した。・・・ここに至ってやっと、自分が紅楼夢を読んでないことに気がついた。


あらすじは一応知ってたつもりだった(貴族のおぼっちゃま←1人、とお姫様←たくさん、の恋愛模様源氏物語をイメージ)が、この本がまたマニアらしく細かい話が多いのでそれくらいじゃ太刀打ちできない。紅楼夢まで原書で読む気力はないので、図書館で借りてきました。

紅楼夢」伊藤漱平訳、平凡社版奇書シリーズⅤ 1973

片岡珠子画伯の赤い牡丹?の花が黄色の背景に置かれた、東洋風の装丁。
はまぞうさんに同じ装丁のがなかったので残念。とてもきれい。
上巻をやっとこ読み終わった。600ページ弱あるので、1週間以上借りていた。

はじめの方は来歴とかばっかでつまらない。やはり、登場人物がお年頃になってくると面白い。しかし、ほんとなよっちい貴公子で、読んでいていらだつのは源氏物語と重なる。でもなんとなくストーリー全体に魅力があって、投げ出さずに読んでしまう。じっくり読んでいるとまたお気に入りのキャラが増えるのだろうな。

現在お気に入りは、やり手で美女、奥を取り仕切る王煕鳳。頭は切れるし、自分に惚れた男を恋煩いで死なせてしまうとこもすごい。女性ばっかりの話なので、かっこいい男性キャラってのが出てこないのがちょっと。