悩み深い

現在、ヒヨコ鍼灸師としての最大の懊悩は、「脈診」。
指導いただいている先生は、経絡治療の故岡部素道先生の末弟子なので、脈診が治療の大きなポイントとなっています。経絡治療は古典に基づき昭和に入って確立されたやり方で、12本の経絡のアンバランスが病を引き起こすという考えのもと、患者の両手首を治療者の両手指3本ずつで脈を触れ、その強弱で治療すべき経絡を選定するというもの。これが全然分かりません。すごいストレス。


先生からのダメ出し

  • 体からの正しい情報を見るときに、知識によって無意識のうちに見えなくなるものがある。患者が訴える内容は、実際は病気の本体とずれていることもあるが、脈診は体からのストレートな情報である。
  • 鍼灸は技術なのだから、職人と同様だ。考えるほど分からなくなるから、長く見てもダメ。知識ではなく感覚の世界だ。(←なんかブルース・リーのせりふ、 Don't think,feel! を思い出します)
  • 左右均等に力を加えていって、まずは人差し指、中指、薬指と左右比べる。それだけだ。
  • 感覚的な人間でないのなら、脈診するたびにその脈の形を図にメモしておく。(←そのメモする、ということが既に難しいんですけど・・・。学生時代、一時書いていたのですが、あきらめてノートを捨てた経歴あり)
  • 手の末端へ寄せてとれ!肘の方へ下がりすぎる。
  • 本の知識でなく、人間が引き継いだ技術を見ろ。(←私が岡部先生の著書を読んで質問したのに対して)

いろいろ指導していただいているのに誠に申し訳ないのですが、頭が固いのか指先が鈍いのか。特に自分の脈がよく分からない。長時間見てしまうせいもあるでしょうが。まだ他の人のを見るときの方がマシなくらいです。

学校時代の教員で、免許を取ってから脈診の先生についてたけど、どうしても分からなくて解剖学的な治療に進んだという人がいましたが、今になって彼の気持ちがよく分かります。